森とうです。こんにちは。千葉県柏市で結婚相談所を経営しています。
「結婚したい」と願い、結婚相談所なら結婚できるはずと毎日のように全国の女性達が結婚相談所に入会します。
そして入会後、幸せになるはずが、ネットやSNSには女性達の悲鳴があふれています…

この記事は20代、30代、40代女性の方達にIBJ成婚白書の過去3年間分のデータをもとに、あきらめないための婚活の指針を提案しています。
数字は辛辣で厳しい内容です。
結婚相談所の中の人間として、真剣に書きました。
婚活の基本方針として、そして、男性も婚活データ情報のひとつとして、参考下さい。
結婚相談所の現実
【結婚相談所(IBJ)の事実】
結婚相談所(IBJ)で結婚できるのは
8人に1人。
ー根拠ー
登録会員数:81,437人
成婚者: 11,629人
算出元:2022年IBJ会員データより
この数字は結婚相談所の成績を端的に表している数字です。
「最後のとりで」と言われる結婚相談所の活動は”最後”なのに、この程度の数字です。
以前、Twitterに「東京は女性が結婚できない魔のエリア」という投稿をしました。
東京は女性が結婚できない「魔のエリア」(今日のIBJサミット会議より)
— 森とうゆうこ@結婚相談所🌸千葉柏 (@MoritoYuko) June 20, 2019
実際にIBJ女性会員は東京が多いです
・東京 5,294人
・神奈川 1,775人
・埼玉 1,018人
・千葉 883人
実は男性への希望年収も高い方が多いです…(希望年収600万以上) pic.twitter.com/AUC8PqvcJN

Twitterでは「知らなかった!」という声が大変多く頂きました。当時から今も状況は変わらないです。
ただし、出会いの数は東京がダントツです。
令和は男性年収より「世帯年収」の時代
婚活女性の「普通の男性像」としてよく聞かれる声は次の3つ。
- 誠実な人
- 身長はできれば170cm以上
- 年収は500万以上
転職サイト(リクルート)によると首都圏の30代男性の平均年収は430万~530万円。
IBJの首都圏在住の婚活女性が「年収500万の男性」を「普通」と考える背景はわかります。
ただ、不景気な日本は従来の「男性年収」より「世帯年収」に関心に移りつつあります。
そしてすでに男性の「共働き志向」は大変強いです。



ただし、男性は「共働き=女性が今の正社員を続ける」は慎重に考えるべきです。
女性が出産しても仕事と育児を両立し、「正社員としての仕事」を続けられるのはまだ一部の企業のみ。
大半の女性にとって、この「極・共働き道」ともいえる日々は想像以上に険しく、結局、仕事を辞めざるを得ないことも多い、と覚悟しておくべきです。





女性も「結婚したいから」と「共働きアピール」の大盤振る舞いは後で自分の首を絞めます
「やむなく家庭に入る場合」の男性側の様子も必ず交際中に確認するべきです


相談所の30代男性は400~500万円台が中心
結婚相談所は「年収600万以上の男性がたくさんいる」というイメージをあるようです。



婚活アプリには600万以上の男性がたくさんいたので、相談所も同じだと思っていました
アプリは収入証明(源泉徴収票)が必要ないため、自己申告可能ですが、証明書が必要な結婚相談所では「30代男性は400万、500万円台が最も多い」です。


30代年収500万男性になぜ会えないの?
女性達から「30代年収500万円男性は相談所にたくさんいるのに、なぜ会えないの」という声があります。
30代男性に申し込み、お見合いが成立する女性は主に20代と30代。
上記のグラフの30代男性は10,730人。
そのうち400万、500万、600万円台の男性は下表です。



女性は3倍近く男性より多い!
アプリと全然違う!





結婚相談所は男性が少ないため、
実際に500万円台の30代男性達の成婚率は高いです。







「経済力があるのに女性から断られる」という男性は「ガツガツ」「自分語り」「威圧的」などが敗因です。
20代女性も油断大敵
最も成婚しやすいのは20代女性。
婚活は「若さが重要」はその通り。ただし…


「本気の婚活」に臨む強力なライバル「30代女性」に打ち勝ってこそ、成立します。



実際に20代は男女ともに退会者も多いです…。


【20代の主な退会理由】
=女性=
「オジサンばかりから申し込まれる」
「同世代と会えない」
=男性=
「勢いで入ってみたけど、結婚はまだいいかなと気づいた」
(弊社調べ)
相談所に在籍する20代男性はまだ少なく、20代女性が「同世代・年収500万、170㎝以上」の男性とお見合いしたい場合は約10倍。





20代男性は相談所にいながらも「結婚に(女性ほど)焦っていない」という気持ちもあります。
20代女性が同世代男性と結婚するには本気のリード。
「女性がリード」をためらわないで下さい。
日本の平均初婚年齢は全国29.5才。最も遅い東京都でも、30.5才。
結婚にはもう充分適齢期です。


- 20代男性は300万、400万代が中心
- 同世代と会いたい場合は、年収よりも年齢を重視。
- 年収高めを望む場合は5~6歳上(30代前半)にアプローチ。
ただし、この市場は30代女性の強力なライバルがわんさか。
待ちの姿勢では会えない。 - 高年収重視であれば、40代前後の男性とはお見合いが成立しやすい(注)



(注)
「年齢差(10歳)」が広がると「気を使う」「話題が合わない」と結局、交際終了になることが多いです
好機の30代前半女性でも‥
30代前半女性の活動は比較的成果が出やすい年齢。
一方、相談所に入っただけで失速する女性達も増えてきます。
主な理由は下記の通り。
・交際経験がないから不安
・何となく異性が怖い
・男性がリードすべき…


理由はいろいろあるかもしれませんが、待ちの姿勢では相談所活動は厳しいです。
その証明が次の項目にある「お見合いまでの倍率」です。
30代前半女性は6倍以上の戦い


30代前半女性の主なライバルは20代女性。
同世代の「年収500万、大卒、慎重170㎝以上男性」を希望すると競争倍率は約7倍です。



お見合い成立率は約7%。それに呼応する形になっています。


30代前半女性の成婚相手は「3~4歳上の男性」
30代前半女性は「3~4歳年上の男性」と最も多く結婚しています。
過去3年間の「30代前半女性の成婚者との年齢差」を表したものが下表です。


年上とのカップルが多いのは「30才、31才の男性」の在籍が少ないことも影響してます。
そのため、特に35歳、36歳男性には人気が集中し、20代~40代の幅広い女性達が申し込みをします。


「500万以上、大卒以上、170㎝以上」はこちらも約7倍です。



ただし、「実家暮らしの男性」は首都圏では人気がないです。どの年齢でも同様です。
30代後半女性の活動について
最も登録人数が多い「30代後半女性」。
IBJ成婚白書最新版(2022年)の「成婚しやすさ」では厳しい数字が発表されました。
2年連続、成婚しやすさ指数が下降しています。(下表参照)
【年齢と成婚しやすさの関係】
(女性:全国版:単位%)





20代、30才前半女性は2021年(コロナ禍)から復活しています。
30代後半女性の主なお相手である40代前半男性も同様に2年連続、下降しています。
【年齢と成婚しやすさ】
(全国:男性:単位%)


ただし、データをより精査すると、2022年度の30代後半の成婚女性には大変勇気づけられる結果が出ています。(次項参照)
30代後半成婚女性の特長「明確な目標設定」
【30代後半女性の成婚者像】
(全国:中央値)


この年代の成婚女性は次の3つの特長的な結果をだしました。
- 相手年齢を40才→36才へ
- お見合い回数は増加
- 在籍期間は1カ月短縮



他の世代には見られない動きです。



ペアになりやすい40代前半男性の動きは?
【40代前半男性の成婚者像】
(全国:中央値)





「40代前半男性」は過去3年間に大きな変化はありません‥。



40代前半男性の成婚が減り続けているということですね。理由は?



40代男性は20代、アラサー女性への申し込みが目立ちます。
年齢差が要因でしょう‥
目標設定で気を付けたいこと
目標というと「相手への条件」を考えるかもしれません。
ただ、条件設定をするほど、婚活の無限地獄に陥ります。
お見合いするたびに減点主義になり、結果的に「わからなくなった」となり、婚活から退場する方は後を絶ちません。
2022年の30代後半成婚女性の勝利は限られた時間の中でお見合い数を増やし、見極めも明確。


成功するには「期限を決める」こと。
その間、とにかく婚活に集中する事。
2年も3年も活動期間を考える方がいますが、IBJ成婚白書の「成婚者の在籍期間」は約1年です。(平均値)


相談所にも新しい流れ「男性が年下」カップルの増加
成婚白書に反映されるほどの量は誕生していませんが、「男性が年下」のカップルを少しずつ目にするようになりました。



弊社でも20代、30代前半を中心に複数誕生しております。
ポイントは「女性の積極的」
交際は女性が積極的に進めています。
特に交際経験のある女性や兄弟姉妹の長女の女性は「経験を発揮」されるようです。



注意点として、基本的に男性は「年下女性を望む」ため、女性の「年下男性でもいい」という妥協的な発想は通用しないです。
40代女性の婚活について
結論から申し上げると結婚相談所ではかなりの努力が必要です。


「結婚相談所では」と敢えて加えさせていただいたのは、結婚相談所で活動する男性達のニーズとして「家族を増やしていきたい」が大変強くあります。同世代の40代男性はもちろん50代男性からもです。
一方、40代女性は「これからの日々を一緒に過ごすパートナーが欲しい」という「夫婦」としての観点があります。
そこに男女のすれ違いが起こります。
また、様々な情報から「40代女性の婚活の難しさ」をすでに知り、「可能性は低いけど、良い人が見つかればいいな」という姿勢の方も多く見かけます。
ただ、この姿勢では結婚相談所こそ「女性は積極性が必要」である中、成婚は難しいです。
相談所の「紹介」に期待を抱く方も多いようです。高齢の親世代の相談所に対する古い感覚で婚活を考える方に見られます。
「女性は出会いすら大変」という結婚相談所において、「紹介」にどの世代でも「女性が喜ぶようなお見合い」が成立することは現実的とは言えません。


40代こそ、最も「決意」と「覚悟」の上、自ら申し込み、お見合いをし、交際を進めていく推進力が必要と考えます。
婚活の成功は自分目線と相手目線のバランス
長々と書きました。
あともう少しお付き合いください。
結婚相談所での活動を挽回するための方法を最後に伝え、もう終わります。
相手選びを変えるより、まずはご自身のプロフィールが「選ばれないプロフィール」になっていないか再点検です。
多くの方が「自分目線」と「相手目線」だと混同しています。
具体的に改善すべきポイントは次の3つ。
【選ばれないプロフィール】
①半年以上撮り直していないプロフィール写真
②入会時から修正していないプロフィール文
③プロフ欄に空欄を残したまま



家庭的訴求もありふれ過ぎていて最近はマンネリ気味です
「家庭重視です」よりも最近は「一緒に働きます」といった共働き思考の女性の方が評価が高くなっている気配です。
特にハイスぺ男性ほどマネーリテラシーも高く、投資などの「お金に強い女性」には評価が高いです。



今はまだ手付かずでも「婚活を機に資産運用の勉強も始めました」というと印象も良くなります。
ただ実際に勉強していないとバレますが。


まとめ
最後まで読んで下さり、ありがとうございます。
どの世代の女性も、おそらく「前途多難」と感じたかもしれません。その感覚は正しいです。
婚活のデータはあくまでひとつの指標に過ぎず、時に冷徹で時に励ましになります。
婚活はどなたも決して簡単ではないです。
そして、苦労せずに成婚した方もいないです。
だからあなたを応援しています。