森とうです。こんにちは。千葉県柏市で結婚相談所を経営しています。
マッチングアプリを続けるか、結婚相談所へ移るか。
迷っている人が知りたいのは、二つのサービスの一般的な違いだけではないと思います。
実際にほかの婚活方法を経験した人は、なぜそこから結婚相談所へ活動場所を変えようと考えたのか。そして、結婚相談所へ移ることで何を変えたかったのか。
結婚相談所事業と婚活アプリ事業を運営する株式会社IBJが、結婚相談所で活動する男女に行った調査を見ていきます。
結婚相談所で活動する人の半数以上にアプリ経験がある
IBJは2024年8月、IBJ結婚相談所ネットワークで活動する男女1,822人を対象に、入会前の婚活について調査を実施しました。
入会前に利用したことのある婚活方法について、男女とも最多はマッチングアプリです。
男性は50.5%、女性は61.1%が、結婚相談所へ入会する前にアプリを利用したことがあると回答しています。

結婚相談所が最初の婚活ではなく、ほかの方法で活動した後に、あらためて相談所を選んだ人が多いことが分かります。
ただし、次に紹介する移行理由は、マッチングアプリ経験者だけを抽出した集計ではありません。他の婚活手段を利用した人も含まれています。
結婚相談所へ移った理由は、男女で違っていた
IBJがまとめた「結婚相談所へ移った理由」では、男女で上位項目が異なります。

男性と女性では、結婚相談所へ移ることで変えようとしたものにも違いが見られます。
男性が変えたかったのは出会いの数より「その後の進め方」
男性で最も多かったのは、「出会えても進展がなかった」です。43.9%を占めています。
マッチングして、やり取りをして、実際に会うところまでは進める。それでも次の約束につながらない。交際できても、結婚の話にはならない。
出会いの数を増やすことより、出会った後の進め方を変える必要を感じた人が多かったと読めます。
さらに特徴的なのが、39.4%を占めた「一人で活動を続けることに限界を感じた」という回答です。
マッチングアプリをはじめ、自分で進める婚活では、活動に関する判断も基本的に自分で行います。
友人や同僚に話すことはできても、活動の経過を継続して見てもらい、次の対応まで一緒に考えてもらえるとは限りません。家族には、かえって話しにくい人もいるでしょう。
この調査だけで、婚活が周囲に婚活を相談しないとまでは言えません。
ただ、「ひとりで活動を続けることに限界を感じた」が男性の2位に入ったことから、婚活の判断を一人で抱えていた人が一定数いたとは考えられます。
私の相談所では、男性会員との定期面談で、女性との接し方だけでなく、仕事や今後の生活、お金のやりくりについて話が広がることがあります。
結婚の判断には、働き方、住む場所、家族との関係、将来の暮らしがつながっています。婚活だけを切り取って考えるほうが難しいからです。
男性が必要としていたのは、単に異性を紹介してくれる場所ではなく、自分の活動を振り返り、考えを整理する相手だったのかもしれません。
女性が変えたかったのは、「相手の前提が分からない不安」
女性で最も多かったのは「証明書の提出が必須で安心できること」です。52.3%を占めています。
証明書で人柄までできるわけではありませんが、独身であること、収入、学歴など、結婚を考えるうえで必要なプロフィールは確認できます。
私の相談所でも、アプリから移ってきた女性から、「男性の背景が分からず、探り探り交際を進めることに疲れた」と聞いたことがあります。
また、「結婚への真剣度や目的が合わなかった」という理由も、51.5%に上ります。
こちらも私の初回相談ではしばしば似たような話を聞きます。
「アプリで出会った男性は『結婚したいから活動している』とは言っていましたが、『まずは同棲してお互いを確かめたい』という話になり、結婚へ具体的に進む様子が見えなかったです」というものです。
男性側にも結婚意思はあったのかもしれません。しかし、同じ「結婚したい」という言葉を使っていても、結婚までの順序や時間の考え方が違えば、交際の前提は揃いません。
女性が変えたかったのは、出会う人数ではなく、相手のプロフィール情報や結婚意思が曖昧なまま、探りながら交際を続ける状況だったのでしょう。
移った人は何を解決したかったのか
男性では、出会った後の進め方や、1人で判断し続ける活動に限界を感じて移った人が多いようです。
女性では、プロフィール情報を確認できないことや、相手と結婚目的が一致しているかわかりにくい活動に不安を感じた人が多かったようです。
結婚相談所へ移るとなったとき、自分の場合は何を解決したいのかを考える必要があります。
- 今の活動で何が負担になっているのか。
- 活動方法を変えることで、何を変えたいのか。
その部分が明確でなければ、場所を変えても同じ問題が残る可能性があります。
なお、この調査で分かるのは活動方法を変えた理由までです。結婚相談所へ移った後に実際に問題が解決したかは示されていません。
活動場所を変える前に確認したいこと
ほかの人が結婚相談所へ移った理由を知ると、自分もお暗示用に活動場所を変えるべきだと感じるかもしれません。
しかし、希望条件に合う人と会えない場合、その原因が活動場所にあるとは限りません。
現在の活動場所でも、希望条件の設定やプロフィールを見直すことで対応できる場合があります。アプリをやめる必要もないかもしれません。
一方で、出会えているのに関係が進まない、相手の結婚意思がわからない、1人で活動を振り返ることに限界を感じているのであれば、自分に必要な仕組みが変わってきた可能性もあります。
これまでの活動で繰り返してきた「何」を変えたいのか。
その答えが、どこで活動するか、婚活方法を選ぶ基準になると私は考えます。
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調査対象
IBJ結婚相談所ネットワークで活動する男女1,822人
調査期間
2024年8月15日から8月22日
入会前に利用した婚活方法の回答者は1,806人、結婚相談所へ移った理由の回答者は1,721人。いずれも複数回答を含みます。

