森とうです。こんにちは。千葉県柏市で結婚相談所を経営しています。
女性は「職業」や「年収」は関係ない、ということが婚活の世界でありました。
実際に結婚相談所のプロフィールに「年収」は男性は「公開必須」です。一方の女性は「公開・非公開」が選べます。
これはつまり「女は若さと見た目」が重視されるという少し男尊女卑感ある古い因習が残っているためです。
では高年収の女性やキャリアを持つ女性は結婚できないのでしょうか。
また男性は本当に「見た目だけの女性」と結婚してしまうのでしょうか。
過去2年の成婚データ「成婚白書2018年」「成婚白書2019年度」を見ると、女性の職業と婚活に新しい傾向が見えてきました。
- 2019年度はハイキャリア女性の成婚率の高さが大躍進
- 男性も女性の「経済力」や「家計の共働き」を真剣に臨んでいる
成婚しやすい女性の職業1位~23位:士業、コンサルタントのハイスぺ女子大躍進
下記のグラフは昨年度(2018年度成婚白書)から最新データ(2019年度成婚白書)の「成婚しやすさ」の順位と2年間の推移を表示しています。
1位:弁護士/2位:公認会計士/3位:税理士
圧倒的なハイスペック女子がトップ3へ大躍進。
いずれも2018年度の成婚しやすさ「100%」という微妙な数値だった。
4位:販売・飲食・小売り・サービス業
昨年同様順位変わらず。シフト制勤務者が多く、土日のお見合いが組みにくい傾向になる中、堂々の第4位。
コミュニケーション能力の高さ、男性へのアプローチの積極性が評価されている模様。
5位:介護・福祉職
昨年度からさらに「成婚しやすさ」上昇。(130.4%→141.05%)
「優しい、素朴、親しみやすい」という男性からの評価は高く、「居心地の良さ」のキーワードを引き出し、成婚か?
6位:医療系職種
昨年度からさらに「成婚しやすさ」上昇。(120.7%→136.5%)
こちらもシフト制勤務者も多い中、大健闘。コミュニケーション能力の高さか?
7位:薬剤師
こちらも昨年度からさらに「成婚しやすさ」上昇。(117.4%→133.92%)
医療従事者同様にシフト制勤務者が多い。高収入かつ堅実、転職も可能などの柔軟性が転勤族の男性に人気。
8位:各種コンサルタント
タフな職業の代表「コンサルタント」。2019年度の入会者は成婚率も高かった。
セルフコンサルティングが活かされたか?
9位:司法・行政書士、社労士
弁護士に続く知的な職業。社労士は少なく、主に司法書士が多い。昨年度からさらに「成婚しやすさ」上昇。(100%→132.92%)
10位:営業、企画系職種
積極性の代名詞のような職種。
「成婚しやすさ」改善。(87%→128.77%)
16位:看護師
昨年度か1位から16位へ転落。「成婚しやすさ」は161.9%→115.06%へ。
自ら高収入に加え、男性への要望も「希望年収700万以上」と高い方が多く、成婚しやすさに影響か?
17位:銀行、証券関係
金融系女性は男性への希望年収が高い傾向にあるが、昨年度は成婚しやすさが改善された。(92.3%→113.39%)
若い年齢層の入会が増え、希望年収が減少したのが好影響か。
24位~39位:昨年度より「成婚しやすさ」減少
残念ながら、後半に位置する職種は低い成婚しやすさがさらに減少する傾向にある。
24位:そのほか金融系職種/26位:物流・運輸関連/27位:国家公務員
2018年度はいずれもベスト10内にいた職種。
登録人数の構成比に大きな変化がもみられないことから、結婚相談所での期待値が大きすぎたのが要因か?
28位:医師/29位:航空業界関連職
男性への要望が高い職種としても有名だが、昨年度からさらに成婚しやすさは減少。
30位:団体職員/31位:会社員(その他)
昨年度よりもさらに減少。
職業のわかりにくさに加え、年収「非公開」になると、「きちんと働いているのか」と敬遠される要素になる恐れあり。
31位:自営業・個人事業主
「成婚しやすさ」は厳しい数値だが、昨年度からわずかに改善。(64.7%→72.24%)
34位:パートアルバイト 35位:家事手伝い 36位:その他
「成婚しやすさ」はさらに減少。
厳しい社会状況が女性にも多少なりとも経済力を求めたいという男性の気持ちが反映か。
男性必見!登録者多く、成婚しやすさは今年も盤石「事務系」「医療系」女子
2019年度の女性の「成婚しやすさ」は士業女性、ハイスペック女性がトップ10にランクインしました。
男性はお見合い申し込みをする時には「人数の多さ」も考慮に入れることは重要です。
人数が多く、お見合いしやすい
- 登録者数2位:事務・管理系職種(構成比 16.28%)
2019年度は人数の増加に加え、成婚しやすさも増加。結婚相談所で男性が「確実に成婚を目指す」には大変注目な女性の職種。
(構成比 15.2%→16.28%)
(成婚しやすさ 113.8 %→117.72%)
シフト制勤務の壁次第で成婚近し
- 登録者数3位:医療系職種 (構成比 5.6%)
- 登録者数5位:看護師 (構成比 4.56%)
- 登録者数8位:飲食・販売・サービス業(構成比3.65%)
当3職種に昨年度からの構成比の増減はほぼない。「看護師」は昨年度の「超・成婚しやすさ」よりも減少しているが、他2職種は成婚しやすさは増加。
この3職種の女性との交際のポイントは「男性が女性の日程調整にどれだけ合わせられるか」。
成婚しやすさトップ10位内のハイスぺ女子狙いは超難関!
女性の「ハイスぺ男子獲得」は超難関と言われることは多いですが、男性の「ハイスぺ女子獲得」も実は同様に超難関。
- 成婚しやすさ1位:弁護士 → 登録者数:36位(構成比 0.06%)
- 成婚しやすさ2位:公認会計士→ 登録者数:35位(構成比 0.06%)
- 成婚しやすさ3位:税理士 → 登録者数:37位(構成比 0.06%)
まとめ
女性と職業の関係はこれまで重要視されてきませんでした。
女性自身も「仕事を辞めたいから結婚する」、男性も「家事は女性に任せたい」
このようなこれまでの意識とは大きな変化があった2019年。
不景気の長期化、雇用不安、給与減少により、男性が「一人馬力の家庭運営」に不安と限界を感じ、「女性にも経済力を」という要望が2019年度のハイスぺ女性の大躍進にも影響しているように感じます。
一方、女性の「キャリアも、結婚も手に入れる」がかなう社会の兆しかもしれません。
女性も力を持つ社会。
女性だから家庭的にというご都合主義な男性は嫌われそうです。
男女ともに柔軟な発想の社会へ。
結婚相談所は多くの婚活サービスの中で最も保守的と言われてきましたが、この分野にも「新しい風」が吹いてきているように感じます。