森とう(@MoritoYuko)です。こんにちは。
千葉県柏市で結婚相談所を経営しています。
真剣交際まで交際が進んでみたものの「本当にこの人でいいの?」と不安になる方は多いようです。
真剣交際から成婚に進む確率は約6割。4組に1組は破談になっています。
破談になる理由は「お互いに相手のことを知らなかった、真剣交際中に重い話を提示された」です。
先日、質問箱に次のご相談を受けました。(現在は質問箱の受付は停止しております)

IBJ加盟の結婚相談所で出会った女性と3ヵ月ほどお付き合いしています。
でも、所属相談所から「交際3か月経ちましたので成婚退会して下さい」と言われ、自分は相手のことを何も知らないことに気づき、この先、どうしたらいいのかと悩んでいます。
婚活で出会った2人。いわゆる「ただ会って一緒にいる」だけではお互いを理解していることにはならないです。
このご相談者の方は所属相談所に交際期間の延長についてまず相談し、再度、女性と関係構築に努めることをアドバイスしました。
この男性のように慌てないために、今回は「どんなことを確認すればいいのか」を3つにまとめました。
- 見て見ぬふりしやすい「性格」について
- 切り出しにくい「お金」ついて
- やっぱり気になる「義理親」


【相手の性格】長所ばかりを見ようとしていなかったか
まじめな人ほど仮交際期間は「相手をポジティブにみよう」と頑張ります。ただ、長所ばかりを見ていると真剣交際に入ってから少しずつ違和感を持つようになります。



仮交際中は他の女性達よりも積極的な人で、デートの提案までしてくれて、気配り上手な女性と思いました。
でも真剣交際に入るとそのマメさが「細かさ」に変わり、何かにつけて指摘してくる感じになっています…。
女性からのこのような声もあります。



「年収は少ないけど、貯金は沢山ある堅実派だよ」といわれ、勢いで真剣交際に進みましたが、自分の趣味への出費はいとわないのにデート代は割り勘を宣言されました。
洋服を変えたら「派手だね」と言われるようにもなって…
相手を否定的に見るばかりでは結婚はできませんが、長所と短所と表裏一体。
短所も当然存在します。
周りに相談した時、「考え直したら」というセリフがあれば、自分は相手をネガティブな方に強く感じていることでもあります。
でも他人に反対されたからを理由に判断するのではなく相手と気になることを伝え、話し合うことが大変重要です。
そして、プロフィールに書いていない自分の事情こそ、真剣交際に入る前には伝えるべきです。


【お金の話】結婚後、具体的に話し合っているか
これまでも日本社会の経済不安は色濃くありましたが、2020年は新型コロナウイルス禍により、経済不安は加速すると言われています。
とはいえ、多くの男性は「女性に働いてほしい」と思っていても、「プライド」から言えない方は多いです。



実際は共働きしてもらいたいですが、あからさまに女性に「共働きして」と伝えるとなんだか「頼りない」と思われるのが不安です
女性達からは次のような声も多いです。



共働きはわかります。でも子供が生まれたら、家庭で子育てに専念したい。既婚女性達を見ていると仕事も家事も育児もワンオペ。
で苦労ばかりになりそうで不安です
実際に男性はまだ「家事も育児も手伝う」という意識の方は多いようです。



妻が帰宅後に美味しい料理を作って待っているという幻想を抱くより、自分が作って女性が帰宅同時に食事ができるように準備しておく方が何千倍も女性から感謝され、愛され、幸福度も増します
女性側も昭和と違い、専業主婦希望は通りにくくなっています。
日本は年々増税。過去10年、男性の年収は年間30万円も減っていることは認識しておく必要はあります。


交際中に家計や女性の働き方について曖昧にしたり、見栄を張ったままで進むと、家計の考え方に違いが発覚し、結局、家計が息切れしてしまう可能性もあります。
日本はお金の教育が遅れ、「お金の話をするのは下品」と避ける傾向はありますが、「お金」は生活の基盤。真剣交際中こそ話し合う必要があります。
IBJ本社で時折開催する「ライフプランニングセミナー」にカップルで参加するのは「お金の話」を切りだすのにお勧めです。


【借金】の内容・返済時期を互いに合意しているか
IBJプロフィール欄に「本人の資産」の記入欄はありますが、「負債」の記入欄はありません。
そこで、もめる原因になるのが「交際中に申告されなかったローンがあった」です。
これまでは「奨学金」が主に言われてきました。
最近は副収入を見込んだ「マンション不動産投資」も出てきました。
不動産投資に励むのは高年収の男性が多いようですが、少しでも収入増を目指して始めたはずの不動産投資が意外と儲からず、赤字化していることもあるようです。
奨学金も住宅ローンも家計が減収になる時に払い続けていけるのか、事前に確認しておく内容です。
【家庭の事情】相手親と相手は自立しているか
交際中は「親を大切にしている優しい人」と思っていても、結婚後、「自分より実家の親を優先する人だった」と後悔する方は意外と多いです。
「親孝行」という考え方も「親から自立」ととらえる方います。
一方、「親に甘えるのが親の生きがいになる」と考える方もいて、価値観は様々です。
女性が男性に感じるのは「マザコン」
男性が女性に感じるのは「母子密着」
両方にみられるのは「経済的依存」です。
どちらかの家が裕福で経済的支援があると、一見ラクそうに見えます。
ただ、ふたりで家庭を作り上げてきたという実感に乏しく、結局、離婚になりやすいようです。
交際中から過度な親依存・親に遠慮が見られる場合、結婚後も「実家」の存在が「援助」がある分、「壁」にもなると覚悟しておく必要はあります。


【家族状況】事情のある状況を話し合えているか
こちらもプロフィール欄に書くところがなく、「こんなはずではなかった」と問題になることの多く下記のような内容です。
- 親が実は介護状態
- 親が実は熱心な新興宗教信者
- 親が実は自己破産
- 兄弟姉妹が実は引きこもり
親が「実は介護」
義理親については「家族であれば介護するのが当然」と考える人もいれば、「あくまで他人」と考える人もいます。
家族欄に記載の必要がなく、親紹介がなかなか進まない場合はご事情を確認しておくことをお勧めします。
もし介護の場合はご事情を察し、お相手がつらい思いをしないためにも、結婚後のかかわり方を丁寧に話し合うことをお勧めします。
在宅なのか、有料施設を利用するのか、費用はどうするのか、どのような協力体制で進むのか、などです。
親が「実は熱心な新興宗教信者」
交際相手は信仰をすでにやめている場合でも、両親が信仰を続けている場合には、「勧誘」も想定しておく必要はあります。
信仰の自由は日本憲法に守られていますので宗教の如何は否定はできません。
ただ、入信を断った場合に関係がどうなるのかは交際中から伝えておく必要はあります。
家族の介護や信仰の話は大変デリケートな内容です。
話の進め方次第では感情論につながりやすく、相談所と相談しながら話を進める必要はあるとと感じます。
2021年からIBJではプロフィール欄に本人の「宗教の有無」の記入欄が亡くなりました。
まとめ
ご相談の多い交際相手への確認事項「性格・経済・親との関係」の対応策をご紹介しました。
結婚後はいつか、必ず、一度は向き合わなければならない内容です。
カワイイ、イケメン、趣味があう、ノリがいい、などは楽しいでしょう。
でも結婚は「日常の連続」です。
結婚相談所の婚活はスピード感があります。
特に真剣交際中は「真剣に問題に向き合う」ための時間です。
ただ時間の流れに任せると成婚退会後に「こんなはずではなかった」ということになります。



「問題があるからやめる」ではおそらく誰とも結婚はできないでしょう。
大切なのは二人が本気で話し合うこと。その中で「お互いに信頼感が増した」ということもたくさんあります。
もし意見が合わずに別れることになってしまっても、挑戦した過程は大切な経験になります。
話し合うことを怖がらないでほしいと思います。