森とうです。こんにちは。千葉県柏市で結婚相談所を経営しています。
今回は「女性の年収」についてです。
女性達からご自身の「年収を公開・非公開」にまつわる下記のようなご相談が増えてきました。
SNSの婚活男性の投稿で「女性だけ年収『非公開』はズルい。非公開の女性は自立していないようで、避けている」という内容を見ました。心配です。
私は高年収なので、男性に避けられるようで心配です。
私は年収が低いのですが
コロナ禍以降、物価上昇や経済的な社会不安もあり、男性からの「共働き」に対するニーズも増えています。
一方で、年収を公開すると「育休を取った時に年収は確実に下がるし、復職できるかも不透明。あてにされても困る」という声もあります。また年収が低いため「公開したくない」という方もいます。
最新のIBJ成婚白書では「女性と年収公開・非公開による成婚データ」も新しく公開されました。
その成婚データでは「女性も年収を公開したほうが成婚しやすい」とあります。
弊社では「金額にかかわらず公開したほうがいい」と考えています。
ただし、実際は個別の相談になります。
この記事では年収を公開することによるメリット・デメリットを紹介します。婚活の一助になれば幸いです
年収公開の女性のほうが成婚しやすい
IBJ成婚白書「女性の年収公開率と成婚率」について、IBJ本部では下記のようにコメントしています。
【女性の年収・公開非公開と成婚しやすさについて】
引用元:IBJ成婚白書2023年度版
‥‥年収を公開している方は、非公開の方よりも成婚率が 14 ポイント高いことが分かる。プロフィール上で年収を「公開」している割合は、成婚者で 21.5%、退会者で 12.7%となり、成婚者のほうが年収を公開している方が多い。
いずれにしても、年収を公開している女性は全女性の 2 割程度に留まるため、年収額の大きさよりも、年収を公開していることで好感を持たれている可能性もある。
女性の年収の金額が重要なのではなく、「自立しているか」のバランスがわかるので歓迎です。
女性の2割しかいないのであれば、年収が高い女性だけ公開しているのでは?
首都圏の婚活女性に限っていえば、年収の高低に関係なく「年収は公開」傾向にあります。
年収公開したほうが「男性からの申し込み」も増加
IBJ成婚白書によると年収を公開している女性のほうが男性からのお申し込みも多く、結果的にお見合いも多い傾向です。
女性の年収公開状況が、お見合いの組みやすさに影響していると言える。
引用元:IBJ成婚白書2023年度版
昨今、結婚相談所においても“共働き”を希望する男性が増えていることから、女性も年収を公開することで、お見合いや成婚の可能性が高まるかもしれない。
年収公開しても「結婚後の育児分担や働き方」の話し合いは必須
女性の年収公開について、下記のご相談もよく受けます。
結婚後、育児休暇を取ると減額になります。
男性にがっかりされませんか?
男性は「女性の妊娠、出産後の母体の辛さ、育児の大変さ」を自分事として想像しにくいのは現実問題としてあります。
そのためにも、交際に進んだら「子どもが欲しいよね」という話だけにとどまらず、「出産後の私の仕事(継続する・しない)」は不安をふくめて率直に話したほうがいいです。
そして男性の姿勢を見ましょう。
「結婚してから話し合う」のはあまりに危険です。
「残業代込の”最高値”の年収」は自分を苦しめる
女性の中には「年収は高いほうがハイスぺと結婚できる」と、残業代も入れてのガチガチの年収を「公開」して活動している方もいます。
源泉徴収票に基づいた金額であれば残業代込みでもプロフィールでは嘘ではありません。
しかし、仮交際中に男性に「プロフの年収は残業代込みで…残業代がなければ○○万(-100万など)なんです。」と伝えると…
他にもウソがあるんじゃないかと想像しますね
結果的にほとんど「交際終了」になっています。
、さらに「ほかにも嘘があるのでは?」という悪印象を与えてしまいます。
後出しじゃんけんというズルい印象を与えてしまうのです
自分を大きく見せるための年収表記は避けて方が良いです。
年収は「源泉徴収票の金額」が大原則です。
ただ、男女にかかわらず、一時的な収入増を「年収」として表記するのはトラブルにつながります。
源泉徴収票からマイナス金額であれば修正も可能です。一度、所属する相談所にご相談ください。
年収はあくまで補足的なもの。
それだけで婚活の成否が決まるわけではないです。
「高年収だから男性に避けられる」は今は昔
高年収でもすんなり結婚していく女性は多いです。しかもお互いにハイスペック同士のケースが多いです。
10年前までは確かに「高年収な女性」は婚活が難しい傾向はありましたが、昨今は様変わり。
シンプルに「高年収な女性はすごい」と男性は受け取っています。
「年収が高いから婚活が苦戦する」というよりも「年収」以外の点で苦戦している傾向があります。
高年収の女性はガッツのある方は多いですが、そのガッツさが「キツイ印象」をもたれり、「話しかけにくい雰囲気」になっている方も多いです。仕事モードが抜けないのだと思いますが…
20代こそ年収開示が「同世代婚」を手にする
女性の中には「年収が低いのでバカにされないかな」と心配する方もいるようです。特に20代女性の方に多いです。
年収を非公開にすると「高年収女性?」または「自立できていない女性」という印象を男性に与えてしまうようです。
20代男性は自身の年収もまだ低いので、女性が年収を非公開にすると、検討項目も減り、得策ではないと思います。
年収非公開は「オジサン」からの申し込みを呼ぶ
同世代からの申し込みが減る一方、「若い女性と結婚したい」という「オジサン」からの申し込みは変わらずあると思います。
それが「オジサンばかり申し込みが来る」という印象になるとは思いますが…
まとめ
女性の年収公開の動きは今の日本の経済不安による男性の「家計不安」があります。
これからは日本は共働きは避けて通れない状況ですが、いっぽうで女性は便利な労働力でもありません。
妊娠・出産は命がけ。子育てもまだ母親に比重は高いです。
その点をしっかり話し合える男性と結婚してほしいと思います。
どのような年収であっても、結婚後は夫婦の年収はわかります。
これからの日本社会で「別れない結婚」のためにも、女性の年収の在り方を真剣に考える段階になってきたように思います。