森とうです。こんにちわ。千葉県柏市で結婚相談所を経営しています。
婚活で苦しい思いをする女性たちの理由の一つに「元カレ問題」があるようです。
お見合いをしても、どうしても比べてしまいます。
もう結婚しなきゃと思いながらも気持ちがどうしても追い付かないんです…
記憶の彼方で、「元カレの優しい笑顔」を思い出してしまうようです。
どうしたら、この気持ちの折り合いをつけ、新しい一歩を踏み出していけるのでしょうか。
スピリチュアル系な話があまり得意ではないですが、数学と科学が得意なので、理屈っぽい解説になること、悪しからず。
「美化できる思い出」だけ記憶する脳
メンタルを支配する脳。
脳は大変良くできていて、ツライ記憶は抑制し、心地よい現象だけを記憶するメカニズムになっている、と言われます。
「思い出は美化される」という言葉はこの効果から来ているようです。
美化する現象がエスカレートすると、元カレの存在が「白馬の王子様」や「ジャニーズの貴公子達」レベルに昇華されていることもあります。
その結果、「お見合い男子に全然気持ちがトキメかない」というセリフも出てきてしまうのです。
元カレを否定するほど思い出す負のループ
「元カレのような人じゃない人と結婚したい」
「元カレのような優柔不断な人はいやだ」
「お見合い相手は元カレ以上の人がいい」
…結局、判断基準が「元カレ」。
「元カレ」との時間が長いほど、経験も体験も記憶されています。
実はここには女の「費用対効果」の心理が働いています。
「せっかくここまで費用と時間をかけたんだから、最終目標の『結婚』という効果を得なきゃ。」
周りからは「そんな人やめておけば」という声がありつつも、時間と費用をかけているから、深追いする「費用対効果病」。
こんなに頑張ってきたんだから、と当初の「想い」がいつのまにか「思い込み」になり、周りからの「提言」がだんだん聞こえなくなり、結局、大失敗。
後遺症は「思い出の美化」と「現実逃避」です。
元カレを認める大切さ
「元カレ問題」は脳の働きや、費用対効果だと解説はしました。
でも、結局「忘れられない…」の堂々巡りになる女性は多いです。
…私はこんなに尽くしたのに…
…私はこんなにあなたを想ってきたのに…
「私は」「私は」「私は」という言葉が続いているのにお気づきでしょうか。
女性は元カレが「自分と同じように感じるだろう」という同一視・同一化しています。
結局、元カレは「あなたとは違う」という「他」を認める必要があります。
結婚相談所のように「結婚前提」で始まった関係でもない、と冷静に理解することも重要です。
日本人はとかく「常識的には」とは「一般的には」という言葉を言います。
日本人が普通に考えることが世界では全く通用しないことは多々あります。
もし「元カレ」がトンガやザンビア、どこかの別の国の人だったらどうでしょう。
あなたの思いは理解できないかもしれません。
そして、あなたも「あら、違うのね」で納得できるはずです。
日本人同士も結局、自分以外の人は「外の人」です。
「元カレ」はあなたの体の一部でもなく、生まれも、生い立ちも、全く違うのです。
良いも悪いもないです。
あなたはまだまだ「婚活が苦しい」かもしれません。
でも、あなたは元カレから「恩恵」は受けているはずです。
元カレの存在をきっかけに美しさに磨きをかけたり、人を想う大切さを深めたり、など。
感謝こそすれ、「自分の思いが叶わなかった」のは少し勝手かもしれません。
自分を俯瞰してみられる時、カレの立ち位置、自分の立ち位置をみて、「そもそも違うんだ」と気づけるかもしれません。
そしてはじめて「本当の婚活」が始まるのかもしれませんね。