森とうです。こんにちは。千葉県柏市で結婚相談所を経営しています。
今回は真剣交際の難関「親紹介」について。
親御様にとって「子どもの結婚相手を紹介される」ことは子世代が想像する以上に不安と期待があります。
ただ「会いに行けばよい」というものでもありません。
親御様が何をふたりに望み、期待しているのかを理解し、傾向と対策を立てる必要があります。
このブログでは親紹介の準備だけではなく、真剣交際中の二人が「何を話し合いする必要があるのか」にも役立ちます。
ちなみに弊社では「親紹介」は成婚退会前(プロポーズの前)を推奨しています。
「恋人紹介」で出かけると失敗する
親紹介も準備9割。つまり、学生時代のような軽いノリで「カノジョだよ~」「カレ氏~♪」で臨むと失敗します。
親御様から「あなた達はもう大人なのだから好きなようにしなさい」というセリフを頂いたとしても、です。
親御様は結婚生活の先輩です。夫婦として皆様より確実に多くの経験をされております。
もちろん結婚生活維持の難しさも経験されております。だからこそ、親紹介時は二人の真剣度が試されます。
準備としてまず次の項目から具体的に確認下さい。
将来のビジョンを共有しておく
親御様に対し、二人が共通の回答をする必要があります。
そのためには下記内容はすり合わせしましょう。
- お互いのプロフ以外の事情(持病、ローン、奨学金、家庭の事情、仕事、貯金額など)
- 住まい(家賃・住居環境を実際に歩いてみる・社宅補助の有無なども含め)
- 理想とする家庭像
- 将来のキャリアや生活設計
- こどもや家族計画
- 苗字について
- 成婚退会の時期
- 同居を始める具体的な時期
- 結婚式・指輪などの高額出費を伴うイベントについて
真剣交際破局の要因は「親紹介」が多い
親は「結婚相談所」に不安
ここまで読んでこられた方は「なぜ親に紹介する程度なのに、ここまで準備しなければならないの?」と思われたかもしれません。
繰り返しますが、親紹介をきっかけに破局するカップルが多いからです。
親世代にとって「婚活(結婚相談所)で結婚する」ことがまだ異質であり、身近ではありません。
「結婚相談所=良いイメージ」を持って頂いている場合は少数です。
「結婚相談所=大丈夫?という悪いイメージ」というレベルを想定しておくべきです。
親御様からの質問に備える
親御様から質問も想定する必要があります。
親御様から想定される質問とは
「結婚相談所」の出会いそのものについて
出会いが相談所とのことだけど、本当に大丈夫なの?
ふたりが真剣に「将来に向けて話し合ってきたこと」を具体的に説明しましょう。
共通の価値観やお互いの良いところ、将来の目標について話をしてみるのも良いかもしれません。
NGトークは「好きだから」「好きになったから」の感情論の一点張り。
その場は「仲がいいわね~」で終わっても「…このふたり、大丈夫か?」という火種を残します。
『この人と結婚したい』と思った理由
「この人と結婚したい」と思った理由は何?
「なぜこの人と結婚したいのか」という理由をお互いに共有しておきましょう。将来の家庭像(仕事やこどもも含め)も説明するとより安心です。
NGトークは「相談所が紹介してくれたから」
主体性にかける発言になります。
2人の「違いや問題点」の開示と打開策の提示を
2人の心配点やその解決方法は話し合ったのですか?
2人が考える問題点や違いをきちんと認め、ご両親にそのための解決策も説明すると良いです。
親御様はふたりがどのように問題点を解決しようとしたのかを知りたいので、二人の事前調整がカギ。
NGトークは「気が合うから大丈夫」という根拠のないセリフ。
親御様は「気が合うだけでは夫婦は成り立たない」ことを知っています…
親世代の「孫がほしい」という心情に対して
・将来の家庭や子どもについてどう考えているのか?
年齢差のあるカップル(10歳差など)や妊娠に不安のあるカップルは「こども」について質問されると慌ててしまわないように、2人でしっかり話し合っておきましょう。
親世代は「結婚すれば当然孫ができる」と考えている方はまだまだ多いです。
その質問もあることを想定し、妊活への資金面も踏まえて、親御様に話してみるといいでしょう。
親御様のご不安や期待に「まず共感」が大事です。
手土産について
自分達の好みのものを持っていくのではなく、ご両親様の好みのものを事前にお聞きし、お持ちください。
気にするなと言ってくださる親御様も多いですが、「大人のマナー」としてご持参ください。その姿勢がうれしいからです。
親世代は健康上の点から食事制限されている場合もあります。
せっかくの子どもたちが持参した手土産に親御様が「寂しい思い」にならないためにも「お好きなものは何ですか?」という気遣いがうれしいものです。
日程・場所を決める
事前準備が整ってから余裕をもって、ご両親に「結婚したい人がいる。紹介したい」という連絡を。
「女性側、男性側のどちらの両親に先に会った方がいいのか」というご質問には下記ブログを参照ください。
両親が遠方在住の場合
実家が遠方の場合は要相談。
相談所の成婚の定義「外泊を伴う旅行はNG」があるため、ご両親には電話やLINEビデオ通話、zoomなどを利用した方法も検討下さい。
避けたいのは相談所にだまってルール違反を犯すことです。
その時はふたりが合意しても、後味が悪く、結果的に破談になることが大変多いです。
日程について
日程は親御様優先で決めましょう。
「親はヒマだから」という雑な対応は自分の印象というより、交際相手の印象を悪くします。
これからは「二人で評価される」ことを忘れずに。
お会いする時間は2~3時間で充分です。お茶だけで終わる場合もあります。お店はホテルラウンジでも個室のあるレストランでもいいです。ご実家に呼ばれる場合もあまり長時間にならないように。
場所について
こちらもご両親様優先で考えてみるといいです。
・実家
・外で(レストランなどで)
割合はどちらも半分です。首都圏の場合は外で会うケースが増えてきました。
ランチを中心にした時間帯で「極力、肩ひじ張らない会」を目指す方達が多いです。
服装について
お会いする場所のTPOがありますが、基本的には男性はスーツ姿、女性もキレイ目スカートで向かう方が安全です。
どんなに「気楽に来てね」と言われても、軽装では出かけないほうが安全です。
スーツ姿で大げさだ‥と思っても、両親から悪印象を持たれることはまずないです。
まとめ
ここまで来たら次の3つを改めて思い出し、当日を迎えて下さい。
①謙虚かつ敬意を払う態度
②2人の意思を明確に伝える
③親御様の質問に真摯に答える
準備ができていればあっという間に終わります!
親紹介は単に「親に会う」が目的ではなく、その日までにお互いに将来のビジョンをどれだけ話し合えてきたかを試される場になります。
形だけの「親紹介」を済ませることもできますが、両親もその場は何も言わずに後で心配して質問もしてきます。そして伝言ゲームのような形になり、状況が複雑になってしまうケースもあります。
親世代にとっても「婚活」は自分達の時代にはなく不安です。新しい手段で子供達が結婚していくのを応援したいという親御様のお気持ちにこたえるべく、丁寧に準備を進めて、思い出深い貴重な親紹介にしてください。