森とうです。こんにちは。千葉県柏市で結婚相談所を経営しています。
今回は「周りからトントン拍子だね、と言われるのですが、素直にそう思えなくて」というご相談について解説します。
相手から好意を示され、担当者からも順調だと言われている。
定期的にデートもできて、大きな問題も起きていない。真剣交際や結婚後の話も進み始めた。
それなのに、うれしいという実感がない。むしろ、交際が進むほど不安や怖さが強くなる。
ネットで調べると、「良い人に出会えば、これまでの婚活の苦労がうそのように、結婚まではトントン拍子に進む」という記事も見かける。
そのため、そのように受け止められない自分が臆病すぎるのではないか、せっかくの良縁を逃そうとしているのではないかと考えてしまう、とのこと。
結論から申し上げると、本当のトントン拍子とは、短期間で交際段階が進むことではありません。
結婚への不安を二人の間で話すことができ、話し合うほど相手への理解と安心感が増えていく。そして、お互いに必要な確認をし、自分の意思で次へ進みたいと思える。
二人の気持ちと交際段階が、同じ方向へ進んでいる実感があること。それが本当のトントン拍子だと思います。
婚活におけるトントン拍子は活動期間の短さではない
結婚相談所の交際には、仮交際、真剣交際、成婚という段階があります。IBJでは、お見合い日から原則3か月を目安に、成婚するかどうかを判断します。
この段階が短期間で進むと、周囲からトントン拍子と言われることがあります。
しかし、婚活には異なる三つの時間があります。
- 結婚相談所へ入会してから成婚退会するまでの活動期間
- 相手と出会ってから成婚を決めるまでの交際期間
- 双方が相手を理解し、結婚への意思を確認していく時間
活動期間や交際期間が短いことと、二人の理解や納得が進んでいることは分けて考える必要があります。
長く活動する中で、自分が結婚相手に求めるものが明確になることがあります。その後に出会った相手とは、負担なく意思を確認でき、結果として短い交際期間で結婚が決まる場合があります。
これは、「これまでの婚活がうそのように、トントン拍子で交際が進んだ」という状態に近いでしょう。
一方、入会後すぐに相手が見つかり、交際段階は進んでいても、本人の気持ちが追いついていないこともあります。
交際の進み方だけを見て、その交際が本当に順調かは判断できないのです。
交際段階は進んでいるのに、二人で何かを考えた実感がない
トントン拍子に進んでいるはずなのに「何か怖い」と感じる人は、交際の速さだけを不安に思っているとは限りません。
会う約束は定期的に決まり、結婚後の住まいや仕事についても一通り話している。
相手に大きな不満もなく、交際を終了するほどの理由も見つからない。
それでも、二人で何かを考えた実感がない。
決められた確認事項について、お互いの回答を交換することはできます。しかし、話題を消化したことと、二人で考えたことは別です。
- 自分の迷いや弱さを見せたときに、相手はどう受け止めるのか。
- 意見が違ったときに、どちらかが我慢するのではなく、二人で調整できるのか。
こうした関わりがないまま交際段階だけが進むと、外からは順調に見えても、本人には結婚する実感が生まれません。
不快なことはない。
でも、二人の関係が深まっている感じもしない。
それなのに結婚の話だけが進んでいる。
このずれが、トントン拍子なのに怖いと感じる理由になることがあります。
相手だけが先へ進んでいると感じたら
相手から早い段階で結婚への意思を示されても、それだけで問題があるとは限りません。
結婚相談所では、結婚を前提に相手を探しています。交際の早い段階から将来について話し、結婚への意思が固まる人もいます。
ただし、相手の気持ちが先に進んでいると感じたときは、自分がまだ決められないことを伝える必要があります。
そのときに一緒に立ち止まり、不安の内容を聞き、必要な確認に時間を使おうとするのであれば、二人は交際の歩調を合わせようとしています。
一方、考えすぎだと片づける、何度も説得する、マリッジブルーと決めつける場合は、相手が望む結婚の速度に、自分が合わせるよう求められています。
判断したいのは、相手が結婚を決めるまでの速さではありません。
自分の気持ちが追いついていないと伝えたとき、その意思を尊重して一緒に考えられる相手かどうかです。
本当にトントン拍子で進む二人にあるもの
本当にトントン拍子で進む交際にも、迷いや不安はあります。何の迷いもなく進む交際を理想とする必要はありません。
大切なのは、二人の間に次のような関わりがあることです。
- 好意だけでなく、迷いや不安も伝えられる
- 意見が違っても、すぐに正しさを争わず話し合える
- 次の交際段階へ進むことを双方が希望している
- 会話を重ねるほど、相手への安心感が増えている
結婚を決めるまでには、確認しなければならないことが複数あります。すべての条件が最初から一致している必要もありません。
違いがあったときに、二人がどのように話し、どこまで調整できるのか。その過程を通じて、自分一人で結婚を考えている状態から、二人で今後を考えている実感へと変わっていきます。
交際期間が長くなるだけで、関係が深まるわけではありません。
周りから順調と言われても、自分の判断とは別
これまで婚活を相談してきた友人や親、結婚相談所の担当者から「その交際は順調だ」「相手はいい人だ」と言われても、自分の判断を他人にあずける必要はありません。
周囲から見えるのは、現在までの交際状況です。
自分が判断するのは、この人とこれから何かあっても一緒に考えていけそうか、そのうえで関係を進めたいと思えるかです。
周囲からトントン拍子だと言われても、その言葉を理由に成婚を決める必要はありません。
止める理由がないことと、進みたいことは同じではない
婚活では、相手に大きな問題がなく、交際を終了する理由も見つからないと、そのまま次へ進んだほうがよいように感じることがあります。
しかし、結婚は「断る理由がない相手」を選ぶことではありません。
その人と今後の生活を考えたい。
自分の不安を共有したい。
相手の不安にも向き合いたい。
そう思える関係になっているかを確認する必要があります。
トントン拍子に進んでいるのに怖いと感じても、その感覚だけで交際を終了する必要はありません。ただし、そう感じる背景は一度整理する必要があります。
結婚前なら誰でも不安になると片づけず、自分は何を怖いと感じているのか。その内容を相手に伝え、二人で扱えるのかを確かめることです。
不安がなくなったから進むのではなく、不安があっても二人で考えていける。
その実感が生まれたとき、交際段階だけでなく、二人の関係も同じ方向へ進み始めます。
関連記事


